
「集中力が続かない原因が知りたい」
「集中力が続かないときの対処法が知りたい」
このような疑問にお答えします。
- 本記事の執筆者(2022年1月時点)
本記事の内容をしっかりと押さえれば、集中力が続かない理由はもちろん、どうすれば勉強や仕事をサクサク進められるかが分かります。
結果的に、「集中力が続かない原因が知りたい」「集中力が続かないときの対処法が知りたい」という悩みは、限りなく減らすことができますよ。
Contents
集中力が続かない原因は3つの疲労にある
疲れは下記の3つに分かれます。これらを理解しておかないと集中力が続かなくなりやすいです。
- 神経的な疲れ
- 身体的な疲れ
- 精神的な疲れ
神経的な疲れ
神経的な疲れとは文字通りに神経が関わっています。身近な例であれば体を活発にする交感神経。そして体をリラックスさせる副交感神経があります。
以下の体を動かす場合も神経があってこそ成り立っています。
- 目を使う
- 内臓を動かす
- 筋肉を動かす
基本的には人が動くうえで自動で働き、パソコンの画面の右側に目を動かしたり、真ん中に注力したりといった具合で働いています。
ざっくりと言えば、思考を働かせて体を動かしたりなど、人が生きるうえで必ず神経が働いていると考えていいでしょう。
身体的な疲れ
身体的な疲れは次の2つがあります。
- 筋肉の緊張
- 筋肉の萎縮
筋肉の緊張は、デスクワークなどで同じ姿勢を保つために背中や腰の筋肉を使って疲れが溜まるといった状態。
筋肉の萎縮は、文字通りに働いてばかりなどで運動不足になり、筋肉量が減ったものです。
どちらにしても筋肉の緊張が酷くなれば痛みに変わり、萎縮すれば体力がなくなります。当然集中力は続かなくなってしまいます。
精神的な疲れ
- 仕事のプレッシャー
- 職場の人付き合い
大きくはこの2つ。
精神的な疲れは目に見えないものの、体に緊張感を与えることから神経疲れ(気疲れ)を起こします。
すると神経の働きが過敏になって筋肉が少しずつ硬くなっていきます。
たとえば「眠ったのに休んだ気しない」ってのも、仕事や人間関係で神経が過敏になり、疲れが上手く抜けていないことが考えられます。
もちろん頭や体の疲れが抜けなくなるので、集中しづらくなるのは予想がつくかと思います。
集中力が続かない原因9選
集中力が続かない原因は以下の9つです。順番に解説します。
- 疲れに応じて休んでいない
- スマホに気が散っている
- 人と比べている
- 余白を作っていない
- 心配事、不安事がある
- 行動に迷い、悩んでいる
- 日記を書いていない
- 自分の見返りを考えている
- 速さにこだわっていない
疲れに応じて休んでいない
前述で「神経的、身体的、精神的」な疲れがあると言いましたが、これらに合わせて疲れを取る方が、効率よく頭と体、そして心がスッキリします。
身体的→ストレッチ、軽い運動、瞑想、仮眠、風呂
精神的→スキルを磨く、心配事を書き出す、
疲れはそれぞれに関係しているので、ケアの仕方は大きく変わりません。とはいえ、より疲れを取りたいなら疲労の種類によって太字の方法を試してみると良いですよ。
スマホに気が散っている
集中力が続かない原因としてよく挙げられるスマホ。スマホの扱い方1つで集中力は大きく変わります。
テキサス大学の実験によると、スマホが集中力を奪うことが明らかにされています。
テキサス大学オースティン校が2017年に行なった実験では、被験者の学生を以下の3通りに分け、集中力を要する認知能力テストを解かせました。
・自分のスマートフォンを隣の部屋に置いておく。
・自分のスマートフォンを、バッグか服のポケットに入れておく。
・自分のスマートフォンを机の上に置いておく。スマートフォンを卓上に置いていたグループの得点は、隣の部屋に置いていたグループを、大きく下回ったそうです。もちろん、テスト中、全てのスマートフォンはサイレントモードでした。通知や着信がなくても、私たちは、スマートフォンが目の前や近くにあると考えただけで、雑念にとらわれ、集中力を失ってしまうのです。
※雑念とは、気持ちの集中を妨げるいろいろな思いのこと。
私自身、大学生のときに国家試験を控えて勉強していたときは、スマホ依存症と言えるくらい手放せませんでした。
ですが成績も良くなかったため、スマホの通知などを全てオフにしてリュックに入れるようにしていました。
もちろん初めはスマホが気になって仕方ありませんでしたが、次第に触る回数がへって勉強に集中できるようになった経験があります。
大抵、スマホに気が散るのは触ることが習慣になっているからです。
ですから研究結果にもあるように、スマホを触る習慣がある人は別の部屋においたり、触らないことを当たり前(習慣)にするようにしましょう。
人と比べている
集中力が続かない人は、自分のことより周りのことを気にしている傾向があります。
- 「あの人はできるのに自分は全然だめだ」
- 「周りは成長しているのに、自分はなかなか成長できていない」
このように考えたり感じていると、常にマルチタスクの状態になり、パフォーマンスが下がって余計に仕事に集中できなくなります。
ですが、大事なのは人と比べるのではなく"自分がどうなったのか"を意識することです。
いまの自分の限界を知り、少しずつ成長していくことが大切です。
ですから周りのことばかり意識せず、自分の成長に意識を向けて仕事に取り組むようにしましょう。
余白を作っていない
余白を作っていないというのは、頭を使いすぎて負担をかけすぎた結果、集中力が続かないということです。
そして頭に負担がかかるのは、思い出したことなどを紙に書き出さないからです。
頭の機能には、ワーキングメモリーという一時的な記憶をおく場所があり、考えることが増えるほど頭の余白が無くなっていきます。
要は、紙に書き留めないとワーキングメモリーがパンパンになり、集中できる余裕がなくなるのです。
心配事、不安事がある
習慣化コンサルタントの古川武士氏によると、心配事や不安は精神疲労のもとになると言われています。
その理由が、さきほど紹介したワーキングメモリー(一時的に記憶をおく場所)の消費です。
例えば、大事な試験や面接で異常に疲れるのも、ワーキングメモリーが心配事や不安事で消費されるからです。
このワーキングメモリの消費をなくすには、やることリストと同じく心配事・不安リストを作って書き出すようにしましょう。
前述した内容と同様、詳しいリストの作り方を下記にまとめているので合わせてご覧ください。
行動に迷い、悩むこと
行動することに迷ったり悩んでばかりいると、ワーキングメモリを消費して集中力が続かなくなります。
私自身、国家試験を控えて勉強をしていた時にこの状況を経験したことがあって、すぐに勉強に手をつけるかつけないかで、1日の集中力が大きく変わったことがよくありました。
ですから、やるか迷ったらすぐに手を付けるくらいのほうが集中できる時間は伸びます。
そして悩まないうちに手を付けることを習慣にすることで、歯を磨くように自然と集中し、集中力が続くようになります。
日記を書いていない
集中力を続くようにするには日記を書いて仕事を振り返るようにしたほうが良いです。
下記の実験内容によると、業務日誌(日記)をつけることでモチベーションを引き出し、個人的な成長を促すことが分かっています。
ハーバード・ビジネス・スクール教授のテレサ・アマビール氏と心理学者・リサーチャーのスティーブン・クレイマー氏らが行った実験では、複雑なプロジェクトに関わる労働者たちが毎日10分ほどの業務日誌を規則正しくつけたことにより、仕事に対する新たな視点を持ち改善すべき点を把握することができたことが分かりました。
日誌をつけた労働者たちの中には、日誌に書いた悲観的なコメントが不適切だったと気づき楽観的に仕事に臨むようになった人や、日誌をつけ内省することはモチベーションを引き出すために効果的だと気付いた人がいたのだそう。日誌が、個人的な成長に貢献したのです。
モチベーションは集中力をフル活用するためにも必須のものだと言えます。
そのため、下記のように要点を決めて日記などを付けるようにしましょう。
- 同じ作業がある場合、昨日と今日で作業スピードはどうだったのか
- 作業スピードがいつもより遅い場合、何が原因で遅くなったのか
- 集中力が続かない日は、前日や当日にどんな生活を送っていたのか
仕事内容に合わせて要点を決めておけば、5分程度でサッと書けて1日の振り返りができます。
頭だけで考えるのとは違い、自身の考えと深く向き合って、集中力が続かない原因などが理解できるようになるのでオススメの方法です。
自分の見返りを考えている
集中力が続かずに仕事を進められない人は、自分の見返りばかり考え、人のことを考えていないことが挙げられます。
「出世ナビ 若手リーダーに贈る教科書」の記事によると、外資系コンサル会社に入社した人のなかには、成長に伸び悩む人の特徴で「自分への見返り」が原因だと考えられています。
外資系コンサル会社は、優秀な学生にとっても狭き門です。
入社する人は一様に「成長したい」「成長しなければならない」という強い気持ちを持っていますが、なかには伸び悩む人もいるそうです。
特に仕事をする主な動機が「成長したい」というものだと、十分な成長が見られない傾向があると著者は指摘します。
成長の目的が「給料をあげたい」「褒められたい」といったように「自分への見返り」だからです。
対して、成長して伸びる人は「クライアントの役に立つために成長したい」という気持ちが原動力になり、壁を乗り越える強さを持てるとのことです。
つまり、成長は何かを達成するための手段にすぎないため、壁にぶつかったときに乗り越えるための力が出ないのです。
ですから、成長のためや給料を増やすといった「自分への見返り」を考えるのではなく、誰のために何をしたいのかを考えておくことが大切です。
そうすれば目的が明確になり、高い集中力を持って仕事を進めることができます。
速さにこだわっていない
仕事が速い人は見えないところで何をしているのか?の著書である、木部智之氏によると、秒単位で仕事を速くすることにこだわることが大切だと話しています。
仕事を少しでも速くする工夫を積み重ねることが大切です。
わたしは秒単位で仕事を速くすることにこだわっています。
ひとつひとつは数秒レベルの短縮ですが、その積み重ねの効果は累乗で現れます。
※累乗とは、同じ数を順次にかけ合わせること。
木部智之氏は、数秒レベルの短縮をメールの返事に置き換えて考えています。
例えば同じ会社内でのメールの内容に、毎回「お疲れ様です。〇〇さん」や、タイトルと本文に二重で「お疲れ様です。」と書くことは必要ないと挙げています。
「ただこれだけ?」と感じるかと思いますが、同じ会社内だけでなく、取引先との連絡で定型文などを決めておけば、余計なストレスを無くすことができます。
実際、メールの返信内容に悩んだり、返事を後回しにしてもう一度見直すことは時間と労力の無駄です。
ですからメールの返事1つにしても、自分と相手が楽になる送り方を心がけましょう。
まとめ
では、要点にまとめておきます。
- 疲れを把握し、集中力が切れないように対処しよう
- スマホを体から離し、触らないことを習慣にしよう
- 人と比べるのではなく、自分の成長に意識を向けよう
- 思い出したことを紙に書き出せば、集中できる余白が頭にできる
- 心配事・不安リストを使い、集中力を削られないようにしよう
- やるか迷ったらすぐに手を付けることで体力の浪費を防げる
- 1日を振り返って集中力が続かない原因などを探るようにしよう
- 見返りではなく誰のために何をしたいかを考えることが必要
- 仕事を速くすることにこだわれば集中力が余計に削られなくなる
毎日デスクワークを続けていると、運動習慣がないかぎり確実に疲れやすい体になっていきます。
ですから、程よく運動を取り入れて集中力が続くようにしていきましょう。
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