
「疲れを解消して仕事を早く終わらせたい」
「朝はまだしも、昼からは全然仕事に集中できない」
「仕事からの帰宅後、スキルアップのために集中力を取り戻したい」
このような疑問を解説します。
本記事の内容
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- 集中力を回復する食事の基本
- 集中力を回復する飲み物と避けたい飲み物
- 集中力を回復するには運動で3つの疲れを取る
- 集中力を回復する運動実践編
- 集中力を回復するには睡眠が欠かせない理由
- 集中力の回復は、適切な睡眠時間が必要
- 集中力の回復は、量以上に質が欠かせない
- 集中力を回復するなら仮眠を取り入れる
この8つをしっかりと押さえておけば、たとえ注意散漫になっても、集中力を回復して仕事に取り組めるようになります。
結果的に、「疲れを解消して仕事を早く終わらせたい」、「朝はまだしも、昼からは全然仕事に集中できない」、「仕事からの帰宅後、スキルアップのために集中力を取り戻したい」という悩みは、限りなく減らせることができます。
集中力を回復する食事の基本
集中力を回復するには脳のエネルギーを満たすことが大切です。
そして脳のエネルギーを満たすには、ブドウ糖を摂ることが欠かせません。
ブドウ糖
ブドウ糖は、脳の唯一の栄養源。以下のために必要になります。
- 考える・判断する・決断するなど
- 集中力を維持する
- 集中力を回復する
もちろん、体を動かすための栄養源になるのもブドウ糖です。
ですから集中力を回復するうえで、ブドウ糖は脳にとって欠かせないもの。
余分な分は脂肪として蓄えられることから、そのうえでも体や脳にとって大事なことは間違いないです。
ブドウ糖の効果的な摂り方や、その食事については【集中力と血糖値の関係】血糖値を上昇させない食べ物が集中力の鍵にまとめているので、あわせてご覧ください。
集中力を回復する飲み物と避けたい飲み物
集中力を回復する飲み物と避けたい飲み物について知るなら、下記のエナジードリンクに関する研究内容を見ておきましょう。
研究では、コーヒーやエナジードリンクなど普段からカフェインを摂っている人で、かつ、健康的な人を対象にしています。ちなみに、その参加者は全員が軍人だったそうです。その人たちのパフォーマンスにどのような影響があるのかということを調べたわけです。
参加者の人達に運動をしてもらいますが、その運動をする45分前に5種類のドリンクを飲んでもらいました。それぞれの効果を比較しようとしたものです。
1. カフェインが入ったドリンク
2. タウリンが入ったドリンク
3. カフェインとタウリンが入ったドリンク(ほとんどの栄養ドリンクがこれです)
4. レッドブル
5. レッドブルと同じ味だけれど成分の入っていないただの水その結果何がわかったかというと、何の差もありませんでした。
多くの栄養ドリンクは大体250ミリリットルあたりカフェインが80ミリグラム、タウリンが1000ミリグラム程度含まれています。
体の持久力(最大酸素摂取量や最大心拍数)・疲労度・筋力・集中力・記憶力などまで広く調べましたが何の効果も確認されませんでした。
この内容は、エナジードリンクが集中力の回復やアップなどに効果があるのかを確認したもの。
研究内容のとおり、エネジードリンクの効果はなく、飲むだけお金の無駄ということです。
とはいえ、カフェインの量や水の飲み方によって、集中力を回復する効果があるのはあらゆる研究結果として分かっています。
その点を踏まえ、解説します。
集中力の回復で飲みたい飲み物
集中力を回復する飲み物として外せないものが下記3つ。
- 水
- 炭酸水
- コーヒー
- 水
集中力の回復に関して水の要点をまとめると
- 25mlの水を飲む→注意力(集中力)が12%アップ
- 300mlの水を飲む→注意力(集中力)が23%アップ
- 水なしの場合→注意力(集中力)が1%ダウン
上記の内容は、水に関する研究の結果分かっていることなので、集中力を落とさないためにも小まめに水を飲んでおいたほうが良いです。
私自身も実際に試していますが、一口程度を小まめに飲むと、体の疲れを感じにくく集中力が1日維持しやすいのでオススメです。
- 炭酸水
炭酸水については、アサヒ飲料と慶應義塾大学の教授が共同で行なった脳波解析により、集中度を高めることが認められています。
水と炭酸水の研究内容や、飲み方に関しては、集中力を上げるうえで水分補給が必須?【研究結果をもとに解説】にまとめているので、合わせてご覧ください。
- コーヒー
コーヒーを飲む時のポイントは下記4つ。
- 朝起きてから1時間30分以降に飲む
- 仮眠を取るまえに飲む
- 夕方16~18時間以降は飲まない
- カフェインの目安量は、150~200mg
飲む時間が限られているのは、余計に体の緊張度を上げて集中力を無駄に消費するからです。
また、飲み過ぎると集中力を回復できずに続かなくなるので、飲む量を守っておくことをオススメします。
コーヒーの飲み方や飲む量、飲む時間について詳しく知りたい方は、集中力がコーヒーで劇的にアップ。【適切な飲む時間と量】の記事を参考にしてください。
集中力の回復で避けたい飲み物
集中力の回復で避けたい飲み物は、以下の2つ。
- エナジードリンク
- 栄養ドリンク
- エナジードリンクと栄養ドリンクはデメリットしかない
- カフェインが少ない
- 砂糖が大量に入っているので逆に疲れを増やす
まとめると上記2つです。
栄養ドリンクの場合は、エナジードリンクよりもカフェインが多い飲み物もあるので、選ぶものによります。
ですが砂糖が含まれているので、集中力の回復が目的ならどちらも飲まないほうがいいです。
詳しくは、集中力を回復する飲み物5選【デメリットとメリットをあわせて解説】にまとめているので参考にどうぞ。
集中力を回復するには運動で3つの疲れを取る
前提条件として、運動で集中力を回復するなら下記3つの疲れを取ることが欠かせません。
- 身体的な疲れ
- 精神的な疲れ
- 神経的な疲れ
- 身体的な疲れ
- 筋肉の緊張によるもの
- 筋肉の萎縮によるもの
- 精神的な疲れ
- 仕事のプレッシャーによるもの
- 職場の人付き合いによるもの
- 神経的な疲れ
- 目を使ったことによるもの
- 内臓を動かすことによるもの
- 筋肉を動かすことによるもの
基本的には、運動で体を動かすことで上記の疲れを解消することができます。
疲れに関して少しイメージが付きにくい方は、具体的な内容を集中力が続かない原因9つ。定時に帰りたいなら理由を把握しておこうに書いているので、参考にどうぞ。
集中力を回復する運動実践編
「集中力を回復するなら運動が大事」だと紹介してきましたが、次の章では運動のやり方を、以下の4つに分けて紹介していきます。
- 5分のグリーンエクササイズ
- 20~30分の軽い運動
- 集中力を取り戻すにはセロトニンが必要
5分のグリーンエクササイズ
- グリーンエクササイズは集中力を上げる効果がある
- 集中力を上げるのはストレスを下げる効果が高いから
グリーンエクササイズは要するに、自然のある場所で散歩をすることです。
散歩を行うことにより分泌される、セロトニンというホルモンが仕事中に切れた集中力を取り戻す効果があります。
20~30分の軽い運動
- 集中力のアップ、回復、鍛えることに役立つ
- ジョージア大学の研究で集中力が高まることが確認されている
5分の運動と大きく違うのは、集中力を上げるだけでなく仕事で切れた集中力を取り戻したり、持続力を高める効果があることです。
集中力を取り戻すにはセロトニンが必要
- セロトニンは精神的なストレスの緩和により集中力を上げる
精神的なストレスはやろうと思う意欲さえ奪うので、運動によりセロトニンを増やすことで再度、仕事に集中する負担を減らします。
さらに脳そのものを鍛えて、集中力を底上げしたい方は集中力の上げ方を3つ解説。最短5分で集中力をアップできますを合わせてご覧ください。
集中力を回復するには、睡眠が欠かせない理由
集中力の回復において睡眠が欠かせません。
体の疲れの回復だけでなく、次の日の活動量を決める大切なものです。
以下の2つに分けて解説します。
- ストレス度を上げて集中力を失う
- 物覚えが悪くなって集中力を浪費する
ストレス度を上げて集中力を失う
- 脳がエネルギー不足だと感じて集中力を失う
- 脳が過剰反応することで集中できなくなる
睡眠不足の状態は、体力が限界で走っているところを、ホルモンなどでムチ打って走らせているようなものです。
もちろん無理やり体を動かしているので、負担が大きいですし、仕事に集中できるわけがありません。
あとのことを考えると体に良くないですし、そういった理由で睡眠を削るべきではないです。
記憶定着を下げて集中力を浪費する
- 睡眠不足が続くと、記憶力が悪くなることで仕事の能率が悪くなる
- 情報の出し入れが上手くできないことで集中力を浪費する
睡眠不足が続くと、「あれなんだっけ?」といった物忘れが酷くなります。
それに物覚えが悪くなると頭を使うことが増えるので、集中力の浪費が激しくなって良いことはありません。
なおかつ、物忘れが酷くなるのは一時的なものではないため、睡眠の削りすぎはあまりオススメできないです。
ちなみに、上記2つは睡眠不足になった場合の一部のデメリットのため、さらに詳しくは集中力と睡眠不足の関係とは?仕事が遅くなって良いことなしを参考にご覧ください。
集中力の回復は、適切な睡眠時間が必要
睡眠時間のポイントは以下の3つです。
- 寝過ぎない程度が理想
- 8時間より多く眠る人は問題なのか
- ショートスリーパー(短眠)はどうなのか
- 寝過ぎない程度が理想
- Daniel Kripke教授の研究によると、6時間半〜7時間半の睡眠時間が理想
- 程よい睡眠が、幸福度が高く、集中力が高く仕事をできる
生活環境や人によって睡眠時間が変わるものの、基本的には上記のとおりです。
研究結果による睡眠時間なので、仕事にしっかりと集中できるようにするならば意識してみてください。
- 8時間より多く眠る人は問題なのか
- いま8時間とっている人は、無理に睡眠時間を削る必要はない
前述した研究結果だと、理想の睡眠時間は6時間半〜7時間半です。
とはいえ人によって疲れ方が違うため、そこまで深追いして考えるべきではないかと思います。
しかし、よほど睡眠時間が長くなる人は、ロングスリーパー(10時間など眠る人)の可能性や、睡眠の質の問題を考えるようにしましょう。
- ショートスリーパー(短眠)はどうなのか
なかには3時間や4時間といった睡眠時間でも大丈夫な方がいます。
ですが、ショートスリーパーは睡眠時間が短くても大丈夫な遺伝子を持っているため、生活に支障をきたしていないなら大丈夫です。
なお、睡眠時間に関する研究結果や、適正な睡眠時間の見極め方を劇的に集中力が上がる睡眠時間とは【適正な睡眠時間の見極めも解説】にまとめているので参考にどうぞ。
集中力の回復は、量以上に質が欠かせない
睡眠は量だけ取っていれば良いものではありません。
「量+質」の2つが揃ってこそ集中力を充分に回復できます。
ここからは睡眠の質を上げる方法を3つ紹介します。
- 入眠儀式を行う
- 刺激制限法を使う
- 筋弛緩法を使う
入眠儀式を行う
入眠儀式とは寝る前のルーティンのことです。
睡眠の質を上げるために間接照明にしたり、お風呂に入る時間を調整します。
- 入眠儀式のやり方【実際に実践しているもの】
同じ順番で繰り返して単純作業化することにより、頭の働きを落としていくことで眠気を誘うことができます。
刺激制限法を使う
刺激制限法とは、「寝室や布団=寝る場所」と感覚に覚えさせて睡眠の質を高めるものです。
例えば、日頃から布団を畳まずに寝転がったりしているなら、それを止めて寝るときだけ使うようにします。
刺激制限法のやり方は以下のとおりです。
- 布団を畳んで眠る時だけ布団を敷く
- 布団にカバーをかけておく
- 寝る以外は布団を使わない
たったこれだけのことですが、飲食店に行くとお腹が空いてきたりするように、感覚に覚えさせることで寝付きを良くする効果があります。
筋弛緩法を使う
医療の分野でも使われる方法で、筋肉の力を順番に抜いていくことでぐっすり眠れるようになります。
- 筋弛緩法のやり方は2つ
①2、3割程度の力で手にグッと力を入れる
②3〜5秒後に力を抜く
※リラックスできるまで3〜5回繰り返す
①2、3割程度の力で、寝転びながら布団に向かって下に押す
②3〜5秒後に力を抜く
※リラックスできるまで3〜5回繰り返す
布団に沈み込むように寝れるので結構オススメの方法です。
なお、睡眠の質を上げるを仕事をやり抜く集中力は睡眠の質が必須【質を上げる10の方法を紹介】にまとめているので参考にどうぞ。
集中力を回復するなら仮眠を取り入れる
仮眠の効果は以下のとおりです。
- 集中力を上げる
- 記憶力を上げる
- 頭の疲れを癒す
- 回復力を高める
そして仮眠の方法が以下4つです。
- ナノ・ナップ
- マイクロ・ナップ
- ミニ・ナップ
- パワー・ナップ
- ナノ・ナップ
ナノ・ナップ:数秒〜数十秒の仮眠
数秒のみ目をつむるだけなので、集中力を回復する効果はそこまで大きくありません。
これから仕事を始めようとするときに、深呼吸と同時に使いましょう。
- マイクロ・ナップ
マイクロ・ナップ:1〜数分の仮眠
仕事での短い時間の休憩に使うのが良いかと思います。
使い慣れておくと、短い時間でもしっかりと休めるようになるので結構使える方法です。
- ミニ・ナップ
ミニ・ナップ:10〜15分の仮眠
マイクロ・ナップより少し長めですが、眠る必要はなくて目をつむるだけで構いません。
仕事で疲れた昼間や、夕方くらいで「もう一息頑張ろう」といったときに、集中力を回復するのに使えます。
- パワー・ナップ
パワー・ナップ:20分前後の仮眠
一番よく使われる仮眠で、どの仮眠よりも疲労や集中力の回復に効果的です。
NASAで行われた睡眠に関する研究で、集中力を50%以上アップすることが分かっているので、昼の時間に取るようにしましょう。
なお、詳しい仮眠の効果は、4つの仮眠が集中力を高める【効果〜方法をまとめて解説】にまとめているので合わせてご覧ください。
まとめ
では、要点をまとめておきます。
少し長いですが、サクッと理解を深めるためにざっくりと復習しましょう。
- ブドウ糖が、脳と集中力にとって不可欠
- 水は小まめに飲み、強炭酸水かコーヒーを集中力の回復に活用しよう
- エナジードリンク、栄養ドリンクは血糖値を上下し、疲労のもとになる
- 体、心、神経を適度な運動で休ませることが、集中力の回復に欠かせない
- 5分の運動は集中力の回復、20分の運動は集中力を鍛えられる
- セロトニンが集中力を取り戻すうえで必要
- 睡眠は、疲労や集中力の回復・記憶の定着に欠かせない
- 睡眠時間は長すぎず、6時間半~7時間半を目安に取ろう
- 睡眠は量も大切だけど、それ以上に質が重要
- 4つの仮眠を使い分けて集中力を回復しよう
食事、運動、睡眠は、集中力の回復において欠かせないものです。
どれが一番とかではなく、全てが揃ってこそ、デスクワークに向かうストレスを大きく減らしてくれます。
もし、「全然できていない...」と感じても大丈夫です。
まずは手始めとして、毎日行っている睡眠を見直していきましょう。
睡眠を見直せば、やる気や集中力が湧きやすく、食事や運動を改善していくエネルギーになります。
最後に、集中力を回復するうえで非常に参考になった3冊の書籍を紹介させていただきます。
あなたがこれを読めば、集中力に対してより見解を深められると思います。