
「読書を始めても集中力が持続しない」
「途中で読むのがしんどくなるのをなんとかしたい」
このような疑問にお答えします。
本記事の内容
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- 読書が続かないのは購入時点で失敗している問題
- "7回読み"勉強法が集中力を上げて記憶を定着する
- 集中力が続かなければ"3回読み"でいい
- 短時間の集中で覚えるなら"3回読み+40秒話す"
本記事の内容をしっかりと押さえておけば、本を読み続ける力が身につくと同時に、短時間で内容を覚えるコツが分かります。
結果的に、「読書を始めても集中力が持続しない」「途中で読むのがしんどくなるのをなんとかしたい」という悩みは、限りなく減らせることができます。
Contents
読書が続かないのは購入時点で失敗している問題
読書の集中力が続かない理由は以下の5つですが、そもそも購入する時点で失敗している人が多いです。もちろんそれ以外の理由もありますが、大事なので購入の面から話します。
- 本を購入する時点で失敗している
- 集中力が切れやすい時間に読んでいる
- 自分の集中力の限界を把握していない
- 何度も読み直しをしている
- 頭からゴリゴリ読んでいる
本を購入する時点で失敗している
- 知識レベルに合ってない
- 表紙で「良さそう」と思って買う
- 人からオススメされたから買う
上記3つにあてはまるなら、感覚的に良いと思った本でも集中して読めない可能性が高いです。
- 知識レベルに合ってない
これが特に大事で、本の頭から読んで全然読み続けれない...てこともあり得ます。
仕事でもそうですが、元から知識と経験があって働くのと、知識と経験が全くない状態で働くなら前者のほうが楽に働けるはずです。
読書もこれと同じで、脳は基本性能として少しなら変化できる可塑性(かそせい)という働きがあります。
要するに自分の知識レベルに合っていないと、内容が難しすぎて集中力が続かないということです。
なので知識レベルに合わすなら、以下を意識するのがオススメです。
- 目次を読んで3~5割は見たことがある
- 3~5割は学んだことがある
- 購入するまえに要約などを見ておく
これらは、あくまで私自身が本を購入するときに実践していることなので、1つの目安として考えてください。
集中力が続かない人は、6割くらい知っていないと読むのが厳しい。ということも起こります。
本を購入すること自体、自分にあった良本に出会うためのものなので、上記を意識して自分なりの購入基準を決めていきましょう。
- 表紙で「良さそう」と思って買う
お店に行ったときの話ですが、「良さそう」と思って買うのはあまりオススメできないです。
理由は次の3つがあります。
- 自分の知識レベルに合ってない
- 自分が学びたい内容とずれている
- 学べることが少ない
表紙を見て感覚的に良いと思っても、目次をざっと眺めると知らないことが多かったり、学びたい内容とずれている可能性があります。
私自身やっていたミスですが、表紙と目次を見て、面白そうと思って購入したものの、ほとんど読まなくなったことがあります。
それが、その本自体が著者の経験をもとに物語形式で書いたものや、理解できると思っていたけど予想以上に難しかったからです。
また、学べることが少なかったということもありました。
なので、本を購入して無駄にしないためにも以下の点に気をつけたほうが良いです。
- 表紙→目次→気になったところを読む(1~3回読んでみるのが良い)
これを試して読みやすかったり、学べそうなことがあれば集中力が切れることなく読みやすいです。
- 人からオススメされたから買う
- オススメされたまま読むと興味が持てずに続かない
経験すると分かりますが、オススメされた本を勢いで購入しても、全然面白くないってこともあり得ます。
上司や友達との関係上、読まないといけないなら仕方ありませんが、基本的に買わない方が良いです。
もし、どうしても購入して読まないといけないなら以下のようにやると楽です。
- 目次から3つくらい選んで一部を読む
章の頭と最後を読んで内容を把握しておくと話のネタになって良いかと思います。
もしも知らないところを言われたとしても、「知りたいところから読んでいる」と言えば問題はないはずです。
それに短時間なので、そこまで集中力がなくても読み続けることができます。
集中力が切れやすい時間に読んでいる
読書をする場合、疲れている時間に読書をしないようにしましょう。
学んだことを記憶するときは、少なからずそのときの感情も影響を受けているので「読書=しんどい」という感覚が染みつきます。
そうなると疲れていない時でも集中して読めなくなるので気をつけたほうが良いです。
- 読書をするオススメの時間
- 朝の出勤するまえの時間
- 通勤時間の車内
- 通勤時間の電車
- 昼休憩の時間
できるだけエネルギーが残っている時間に読んだほうが集中しやすいですし、頭に入りやすいです。
それに読書は読む回数が増えるほど読み慣れるので、読書をする負担そのものが減って集中して読みやすくなります。
自分の集中力の限界を把握していない
諸説ありますが、人が集中できる限界は90分と言われています。
これは睡眠のサイクルのリズムと一致することから、90分だとのことです。
人によっては10分や20分という場合もあるかと思います。
ですが本を読むことに集中できない人は、この集中できる時間を把握しておいたほうが良いです。
- 集中できる時間を把握しないとどうなるのか
- 体力の回復に時間がかかり、本を読むことが面倒になる
- スキマ時間を有効に使えない
上記のとおりです。
疲れすぎると体力の回復に時間がかかり、やる気そのものが出なくなって集中して読めなくなります。
それに集中できる時間さえ把握しておけば、「10分なら少しだけ読もうか」という気にもなれます。
集中できる時間の把握は、行動力を上げることに繋がるので、ざっくりと良いので把握しておきましょう。
"7回読み"勉強法が集中力を上げて記憶を定着する
STUDY HACKERで取り上げられた、独自の勉強法で東大首席卒・NY州弁護士をしている、山口真由さんの『最速で確実に結果がついてくる"7回読み"勉強法』が活用しやすかったので紹介します。
●1回目 まず章のタイトルや見出しを、頭のなかのノートに写し取る感覚で読んでいきます。文章を1行1行読むのではなく、情報が集中している漢字を拾っていくように流し読むイメージ。また、見出し同士の関係をつかみながら全体の構造を感じ取っていきます。
●2回目 1回目と同じように漢字を意識しながら、3行ずつ斜め読みするイメージで読んでいきます。1回目で見出しなどは頭に入っているため、そのうえで読み流していくと、より全体のアウトラインや構造が頭に入ってきて本の内容を捉えられるようになります。
●3回目 さらに、2回目と同じ要領で流し読みします。2回目で把握した全体のアウトラインや構造がより明確になっていくでしょう。あくまでも内容を理解しようとするのではなく、サラサラと読むことがポイントです。
●4回目 頻出するキーワードや詳しく説明されている用語に注目しながら、普通のスピードで読んでいきます(平読み)。この段階でもまだ内容を理解しようとするのではなく、「この単語がよく出てくるな」「この用語を詳しく説明しているんだな」と感じ取っていくだけで構いません。
●5回目 基本的に4回目と同じですが、この段階で大切なのはキーワードとキーワードの間の説明文を意識すること。つまり、キーワードが「どのように説明されているか」に注目し、そのページや段落の要旨をつかむことを意識します。この要旨をつかむ作業が読書においてはとても重要なので、4回目と5回目にわけています。
●6回目 5回目で要旨をつかみだいたいの内容もわかっているはずなので、細部に目を向けていきます。細部というのは、要旨(論点はなにか、どんな説があるかなど)を説明する箇所のことで、具体的な事例などにあたる部分。キーワードの意味や、キーワードとキーワードの関係を理解しながら、頭のなかに内容がしっかりコピーされているかを確認する感じで読んでいきます。いわば、要約していく段階です。
●7回目 頭のなかにだいたいの内容を写し取れているため、最後に定着させます。この段階では、「ここにはこういうことが書いてあるはず」と頭のなかで先に要約し、読みながら答え合わせをする感覚で読むといいかもしれません。
要点にまとめます。
- 1~3回目→漢字中心に目でおう(2~3行まとめて)、見出し同士の関係をつかむ
- 4、5回目→普通に読んで頻出する言葉と説明文をみる(理解できなくてよい)
- 6、7回目→章の要点をつかむ、内容を先に要約しながら答え合わせをしていく
※1~3回目は「サーチライト読み」、4、5回目を「平読み」、6、7回目を「要約読み」と区分しています。
私自身、記事の内容に対して7回読みを試しつつ読んでいました。
一度実践してみると、文章が長くても短時間で内容をつかみ、実際に説明できるほどになるかと思います。
それに短い時間でサラッと流すので、読む負担が少なくて集中力が続きやすいです。
- 7回読みは仕事にも活用できるスキル
例えば、大量の資料の読み込みや本を読まないといけない場合、サーチライト読みで何がどこに書いてあるかを把握し、知りたい内容のみを平読みすることで覚えられます。
たとえ7回読まなくても短時間の集中で情報収集ができるので、知っておいて損のないスキルです。
"7回読み"を実践して感じたこと
私の場合、集中力に関する本を読むときに7回読みを実践しました。
感覚的にいうと、集中力がなくても読む本気度がかわるので集中力が高まる感じがします。
実践した方法は、以下の2通りです。
- 30ページを7回読み(30分程度かかる)
- 10ページを7回読み(10分程度かかる)
人それぞれ文章を読むスピードが違うため、多少は前後するかと思います。
文章の量が少なくなるほど短時間で済むうえに、くり返し実践するうちに集中力が身についていきます。
集中力が続かなければ"3回読み"でいい
山口真由さんは、7回読み勉強法を"学ぶべき内容が詳細にカバーされた網羅生の高い1冊"に使っています。
そのため、読む内容がそこまで難しくなく簡単な読みものであれば、7回読みでなくとも3回読みくらいで十分です。
私自身も内容がそこまで難しくなく、元ある知識を補完するために読む場合は3回読みで終わらせています。
それに集中して本を読めない人にとっては、複数回読むこと自体が負担になるので少ない回数で読むのがオススメです。
もしも、「7回読むのはちょっとな...」と感じるなら、実際に試したうえで自分に合わせた読む回数を見極めましょう。
短時間の集中で覚えるなら"3回読み+40秒話す"
集中する負担を減らしつつ効率的に学んだことを記憶するなら、3回読みにあわせて40秒のアウトプットがおすすめです。
サセックス大学の研究によると、何か新しいことを「覚えた直後に40秒だけ復習する」というだけで記憶力が段違いに良くなるとのことです。
サセックス大学の研究では、参加者に26本の動画を見てもらい、2つのグループに分け違う復習方法を使ってもらう実験を行いました。
・動画を見た後、40秒だけ動画の内容の細部を思い描いたり声に出して他人に説明したグループ
・ただただ、動画を見てもらったグループその2週間後に、その動画の内容に関する復習テストを行いました。
その結果、ただ動画を見ただけのグループはほぼ何も思い出せませんでした。ところが、たった40秒だけ復習したグループは、かなり詳細な内容や要点まで思い出す確率が上がっていました。さらに、同時に MRI の検査も行われていて、40秒の復習を行った際は、脳の中の後帯状皮質が活性化していました。この後帯状皮質は記憶の整理に大きく関わっている部分で、アルツハイマーなどになるとこの部分が萎縮したりダメージを受けています。
つまりは、40秒復習するだけで、長期記憶に残すために使われる場所が活性化するということです。その結果として、2週間後にも細部に渡って記憶に残っていたということです。
本来なら40秒のアウトプットのみを行うだけでも、記憶力は全然違ったものになります。
ですが、文章の内容を理解するにはそれなりの慣れが必要です。
ですから、3回読みで文章の理解度をあげ、40秒アウトプットを行うことで効率的に学んだことを覚えることができます。
私自身、「3回読み+40秒話す」を取り入れたことで、仕事で新しいことを学ぶ負担や本をよむ負担が大きく減りました。
長時間、集中するのが苦手であれば一度実践してみてください。
まとめ
少し長いですが、要点をまとめておきます。
- 目次を読んで3~5割は見たことがある本じゃないと集中して読めない
- 表紙だけでなく、目次と気になったところを読んで読みやすいかを確認しよう
- オススメされた本は基本買わない。買うなら一部のみ読もう
- 本を読むならエネルギーのある時間に読んだほうが集中しやすい
- 集中できる時間を把握すると、スキマ時間を有効に使えるようになる
- 7回読みは、情報収集において必須のスキル
- 1~3回目→漢字中心に目でおう(2~3行まとめて)、見出し同士の関係をつかむ
- 4、5回目→普通に読んで頻出する言葉と説明文をみる(理解できなくてよい)
- 6、7回目→章の要点をつかむ、内容を先に要約しながら答え合わせをしていく
- 学ぶ内容が難しくなければ、3回読みで集中の負担を減らして学べる
- 「3回読み+40秒話す」が、短時間の集中で学ぶコツ
7回読みをするのか、3回読み+40秒話すのかは、自分にあわせて活用することが一番です。
そして、集中できる時間によっても変わります。
ですが何より大切なことは、"自分の集中できる範囲で読書をすること"です。
ダラダラやっても思うような結果は得られません。
少しずつ慣らして集中できる時間を延ばしていきましょう。
私自身が読んでみて、学ぶ時間が大きく節約できた勉強法に関する書籍を紹介しておきます。
基本情報
出版社:学研プラス
出版年:2019年
あらすじ
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